災害ボランティアとプロジェクトマネジメント

社会福祉におけるプロジェクトマネジメント

Newsの投稿の再掲となりますが、能登半島地震に伴い、石川県災害対策ボランティア本部の災害ボランティアに当社代表が個人参加いたしました。1月27日は志賀町43人、七尾市17人、穴水町15人の計75人が活動、今回は七尾市を担当し地元の青年会さんを含む小グループのリーダーを務めさせていただきました。

朝6時過ぎの石川県知事との開始式の後、金沢市内からバスで移動し、日帰りでがれきなどの災害ごみの片付けや運搬などの作業を実施します。過去、阪神大震災、東日本大震災、西日本豪雨、令和5年台風第13号でも災害ボランティアに携わってきました。進め方を振り返ると、概ね以下のようにまとめられます。

  • 災害ボランティアセンターへの移動・注意事項の把握、グループ分け
  • ボランティア依頼(被災者のお宅)案件とのマッチング
  • グループリーダー等役割分担の把握
  • ボランティア依頼案件の状況把握(書面や、写真等)、注意点(トイレ、天候、緊急避難場所、連絡先等)の確認
  • スコップや土嚢等、機材・道具の調達・個数確認・移動準備
  • ボランティア依頼先への移動と到着後ご挨拶(また安全、注意点等の再確認)
  • ボランティア依頼先の状況把握と午前(午後)の作業目標の設定と合意
  • ボランティア作業の実施 (準備運動もする。こまめに休憩)
  • ボランティア作業の終了(整理運動もする)
  • 機材・道具の片づけと、簡単な清掃(現状復帰)
  • ボランティア依頼先への終了報告。残作業の共有と、次回作業の日程確認
  • ボランティア依頼先との会話、ご挨拶
  • 災害ボランティアセンターへ戻る。必要に応じて消毒等実施
  • スコップや土嚢等、機材・道具の返却、個数確認
  • 災害ボランティアセンターへ終了報告(報告書提出)、グループ振り返り・解散・ご挨拶
  • 災害ボランティアセンターより帰路

これらが午前と午後に分けて、数回発生する場合もあり、柔軟なプロジェクトマネジメントとチームワークと相通ずることが多いと思います。一方、余震による二次災害の可能性も踏まえ、怪我や事故のないようリスクマネジメントや気配りも必要とされます。また全く初見の参加者や地元の方との協力にあたりコミュニケーションスキルもこのサイトやブログで掲載した知見を災害の現場で活用することも結構あります。

さらに重要なのは、被災されたお宅の皆さんとの会話です。傾聴等を通じ被災されたお宅に寄り添う福祉的な側面もありながら、危険な作業を丁重にお断りするための信頼関係を短時間で構築し、上述の作業ステップを時間内に終えるタイムマネジメントを実施します。またこのような災害現場でのやりとりを、後日担当する災害ボランティアセンターのスタッフを通じ、災害ボランティアチームに個人情報に注意しながら正確に引き継ぐ必要もあります。

当社代表は、東日本大震災時、自治体の災害ボランティアセンターのプロジェクトマネジメントを支援した経験があります。これらの経験を踏まえ、プロジェクトマネジメントを通じた社会貢献と当社事業との結びつきも将来的に強化していきたいと考えています。

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